葛飾土産 永井荷風 青空文庫より〜③

昔の街の様子がわかる紀行文を見つけました!著作権フリーなので、ここで紹介しますね! 葛飾土産 永井荷風 青空文庫より〜③        ○ 松杉椿のような冬樹ふゆきが林をなした小高い岡の麓ふもとに、葛飾かつしかという京成電車の静な停車場がある。  線路の片側は千葉街道までつづいているらしい畠。片側は人の歩むだけの小径こみちを残して、農家の生垣が柾木まさきや槙まき、また木槿むくげや南天燭な…

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葛飾土産 永井荷風 青空文庫より~②

昔の街の様子がわかる紀行文を見つけました!著作権フリーなので、ここで紹介しますね! 葛飾土産 永井荷風 青空文庫より〜②        ○ 市川の町を歩いている時、わたくしは折々四、五十年前、電車も自動車も走っていなかったころの東京の町を思出すことがある。  杉、柾木まさき、槙まきなどを植えつらねた生垣つづきの小道を、夏の朝早く鰯いわしを売りあるく男の頓狂な声。さてはまた長雨の晴れた…

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葛飾土産 永井荷風 青空文庫より~①

昔の街の様子がわかる紀行文を見つけました!著作権フリーなので、ここで紹介しますね! 葛飾土産 永井荷風 青空文庫より〜①        ○ 菅野すがのに移り住んでわたくしは早くも二度目の春に逢おうとしている。わたくしは今心待ちに梅の蕾つぼみの綻ほころびるのを待っているのだ。  去年の春、初めて人家の庭、また農家の垣に梅花の咲いているのを見て喜んだのは、わたくしの身に取っては全く予想の外に…

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